大学3、4年生になると、まず考えなければならないのが就職活動です。
就活をするとなると、自己分析、企業研究、志望動機作成、エントリーシート作成、面接など、やるべきことが山積みで、それはそれは多大なエネルギーを消耗します。
その上面接で落とされ続けたりすると、精神的にも参ってしまいます。
就職活動は考えただけで本当に憂鬱になってしまいますよね。
そうなると、こんなことを考え始める人もいるでしょう。
やりたいことが見つからないからとりあえずフリーターになって、のんびり生活するのもいいか~
はっきり言います。
就活から逃げたいというだけの理由で、新卒カードを捨てて「とりあえずフリーター」になるのは非常にもったいないです!
正社員になるメリット
新卒で正社員として就職してみて感じたのは、正社員と非正社員(派遣社員やフリーター)では待遇に大きな差があるということです。
給与が高い
やはり1番差が出るのは給与でしょう。
正社員の多くは、6月と12月にボーナスがもらえます。
厚生労働省の調査によると、2021年の賞与の平均額は年間約77万円だそうです。
派遣社員やアルバイトなどの非正社員は、基本的にボーナスはもらえません。
派遣社員は交通費すら出ない場合もあるそうです。
加えて、正社員は住宅手当などの様々な手当ても充実しています。
私が新卒で入社した会社では、会社が手配した物件を格安で借りることができたので、実質的に毎月3万円ほど得していました。
私の入社1年目のボーナスと住宅手当を足すと年間70万円、2年目だと年間100万円はゆうに超えます。
この170万円は、正社員でなければまず手に入らなかったでしょう。
正社員か非正社員かというだけで、入社してからたったの数年でも数百万円単位で所得に差がついてしまうのです。
万が一のことがあっても仕事を続けられる制度が整っている
会社によりますが、育児休暇や時短勤務など、正社員は結婚して出産しても仕事に復帰できる制度を利用できる場合が多いです。
また、怪我や病気で働けなくなってしまった時、正社員であれば休職制度を利用できる可能性があります。
休職制度を利用すれば、最大1年半もの間、傷病手当金を受給しながら会社を休めるので、金銭面の不安がなく回復までしっかりと身体を休めることができます。
一方、派遣社員やアルバイトにそのような制度はなく、働けなくなれば簡単にクビにされてしまいます。
若いうちは想像できないかもしれませんが、年を取るほど病気のリスクは高まりますし、再就職も難しくなりますので、仕事を続けやすい環境はとても重要です。
スキルアップにつながる仕事ができる
正社員はその会社で長く働いてもらうことが前提なので、しっかり時間をかけて研修を受けることができて、ちゃんとスキルアップにつながる仕事を振ってもらえます。
そのため、正社員になれば、たとえ退職することになったとしても、転職活動で武器にできる経験を得やすいのです。
一方、派遣社員やアルバイトは、あくまでも一時的な人員の補填を目的としているため、そこまで時間をかけて教育してもらえるわけではありません。
派遣社員の求人は資格や技術を必要とするものも多いですが、あくまでも即戦力が求められるため、経験者のみの募集が大半です。
新卒派遣もありますが、私はおすすめしません。
何のスキルもない新卒が派遣社員になると、誰にでもできるバイトレベルの単純作業しかさせてもらえない、いわゆる雑用係になる可能性が高いです。
何のスキルもない人を”即戦力”として雇うということは、誰にでもできる簡単仕事を割り振るしかないですよね。
その方が楽でいいと思う人もいるかもしれませんが、簡単な仕事しかしてこなかった人は転職で苦労します。
転職するつもりがなくても、派遣社員やアルバイトは正社員と違って簡単にクビを切られるので、転職活動を余儀なくされることも十分あり得ます。
転職は新卒での就職とは違って、経験やスキルが重視されます。
それでこれまで簡単な仕事しかしてこなかったとなると、転職活動が難しくなるのは目に見えますよね。
派遣社員やアルバイトでも若いうちは仕事があるでしょうが、年を取れば取るほど状況は厳しくなります。
また、こう思う人もいるでしょう。
派遣社員やアルバイトでも、成長につながる仕事を任せてもらえることだってある!
確かに、派遣社員やアルバイトでも、裁量があってスキルアップにつながるような仕事を任せてもらえる可能性もあります。
しかし前述した通り、基本的に派遣社員やアルバイトは、正社員と比べると待遇がが劣ります。
それはつまり、正社員並みの大変な仕事をこなしても、正社員ではないというだけでもらえるお給料が少ないということですよね。
「正社員じゃなくても責任のある仕事を任されて、貴重な経験を積ませてもらえる!」と捉える人もいるかもしれませんが、「安い給料でこき使われている」とも捉えられます。
もちろん正社員でもブラック企業はありますし、必ずしも待遇がいいとは限らないのですが、特別な理由がなければやはり正社員の方が無難でしょう。
派遣社員やアルバイトが絶対ダメだとは言わないけれど・・・
まず私は、派遣社員やアルバイトなどを完全否定しているわけではありません。
どうしてもやりたい仕事があり、その仕事に就くにはアルバイトから始めるしか道がないなど、明確な理由があってあえて非正社員を選ぶのであれば反対はしません。
もしくは、学生時代からフリーランスとして活動していて、既にある程度のスキルとツテがあれば、新卒でそのままフリーランスとしてやっていける人もいると思います。
ただ、そういう人も1度は立ち止まって考えてみてください。
私自身、就活の時に翻訳の仕事も視野に入れていましたが、当時新卒で翻訳者を募集している会社は皆無でした。
翻訳の仕事はフリーランスや派遣社員として募集されている案件がほとんどで、翻訳者として正社員を目指すのは難しいのです。
どうすれば翻訳者になれるのかを調べていくと、新卒でいきなり翻訳者になる人はかなりまれで、まずは別の職種で経験を積んでから、そこで得た専門知識を生かしてその分野の翻訳者になるのが王道だと分かりました。
翻訳の仕事は、語学力だけでなくその分野の専門知識も必要です。
語学力の高い翻訳者は多くいますが、他の業務を経験して専門知識を持つことで他の翻訳者と差をつけられるのです。
このように、自分が本当にやりたいことと違うことをするのは一見遠回りに見えますが、その経験が今後のキャリアに生きる可能性も十分あると思います。
私が言いたいのは、「たとえやりたい仕事があるとしても、何のスキルもない状態で正社員という好待遇で雇ってもらえる新卒カードを捨ててまで、直接その仕事を目指すのが本当に最短距離なのか」を冷静に考えた方がいいということです。
就活に向けて少しでも踏み出そう
とはいえ、やっぱり就活はしんどい…
そこで、最初の重い一歩を踏み出せるよう、なるべく負担の少ない方法で就活ができるおすすめのサイトを探してみました。
動画で企業研究ができる「ねっとで合説」
ねっとで合説では、様々な企業の採用活動動画を見ることができます。
就活は情報収集が命。
いかに多くの情報を集めて、自分に合う企業を見つけられるかが肝です。
百聞は一見に如かずという言葉の通り、実際に会社に足を運んでみるのが1番ですが、そのためには時間とお金がかかります。特に県外の企業だとなおさらです。
その点ねっとで合説は、場所を問わず企業研究ができます。
それに、やはり動画だと、文章のみの就活サイトに比べて段違いに社内の雰囲気を掴みやすくなります。
社風が合うかどうかはかなり重要なので、それを判断する上で動画はとてもいい材料になりますね。
気に入った企業にはそのままエントリーもできるので、効率的に就活を進めることができます。
会員にならないと見られない動画も多数あるので、まずは無料で会員登録をおすすめします。
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新卒カードが使えるのは人生で1度きり
ここまで正社員のメリットを中心に解説してきましたが、正社員が絶対だとは思いませんし、正社員の仕事がどうしても向かない人も確かにいます。
矛盾しているようですが、私自身も正社員に向かないタイプの人間です。
それは正社員を経験したことで身に染みてわかりました。
それでも、私は新卒で正社員として就職したことで、金銭面でかなりの恩恵を受け、巷では「発達障害の人に向いている仕事」と言われているエンジニアには向かないことが分かり、「大学卒業後正社員として3年間勤務した」という履歴書に書けるまともな経歴を手に入れました。
そして、会社で見事な無能ぶりを発揮し、会社員には向かないことを鮮烈に実感した経験から、社会的に安定した正社員の座をきっぱり諦めて、フリーランスとしてやっていく覚悟ができました。
うつ病にもなり苦しい道のりではありましたが、実りのある失敗だったと自分では思っています。
繰り返しになりますが、正社員になることがすべての人にとって最善とは限りません。
理想としては、大学1、2年生のうちに自分の方向性を見定め、何らかのスキルを身に着けられれば良かったのですが、私はそれができないまま就職活動を迎えてしまいました。
私のように、やりたいことや得意なことが分からないまま就職活動を迎えてしまう人もいると思います。
そうなってしまった場合は、とりあえず「スキルがなくても正社員として就職できる」新卒カードを生かすのが得策です。
発達障害のある学生さんは、障害者雇用を視野に入れるのもありだと思います
新卒はどうあがいても一生に一度です。
一生に一度の新卒カードを最大限に生かせるよう、まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか。
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