「友達ができない」という悩みを持つ発達障害の方はかなり多いのではないでしょうか。
私もその1人で、高校、大学時代には本当に1人も友達ができませんでした。
アラサーになった今でも、友達と一緒に遊びに行ったり食事に行ったりすることが一切ありません。
この記事では、アスペルガーとADHDのどのような特性によって友達ができにくくなるのか、発達障害の人が友達を作るにはどうすればいいかについて解説していきます。
発達障害の人に友達ができない原因
発達障害の特性はコミュニケーションに支障をきたすものが非常に多いです。
残念ながら、定型発達の人に比べて友達ができにくいことは間違いないでしょう。
ここからは、具体的にどのような特性が友達のできにくさにつながるのかを挙げてみます。
アスペルガーの人に友達ができない原因
共感能力が低い
アスペルガーの人は、一般的に共感能力が低いと言われており、冷たい印象を与えがちです。
本人としてはそんなつもりはないのでしょうが、アスペルガーの人の場合、共感しているつもりでも表現の仕方がずれていることがあります。
例えば友達が転んで怪我をしたとき、多くの人は「大丈夫?」など相手を気遣う言葉をかけますが、アスペルガーの人は「自分も小さい頃怪我をして大変だったんだよね~」と自分語りを始めてしまったりします。
共感しているつもりでも、相手に寄り添った答え方ができていないのです。
アスペルガー特有の表情や挙動が人を不快にさせてしまう
アスペルガーの人は真顔が怖いと言われます。
少し気を抜くと、無意識に死んだような顔をしてしまうのです。
アスペルガーの人は、飲み会など「不快ではないけど特別楽しくもない」くらいの状況でものすごくつまらなそうな顔をして、場をしらけさせてしまいます。
私は飲み会で「嫌なら帰っていいんだよ」と言われてしまったことがあります。
実際は嫌とまでは思っていなかったのですが、そこまではっきり言われるということは、よっぽどつまらない顔をしていたのでしょうね。
悪気はなくても、怖い無表情は周りの人を不快にさせてしまいます。
自分のペースを崩されることに耐えられない
アスペルガーの人は、日常生活で固定されたルーティンがあったり、元々決まっていた予定が変わるのを嫌う人が多いです。
しかし友達付き合いとなれば、予定が急に変わることもしばしば。
それは、アスペルガーの人にとっては大きなストレスになり得ます。
共同作業が苦手
友達ができると、鍋パーティーやバーベキューなどをする機会もあるかもしれません。
これらのイベントでは、食材を切る、火をおこす、食器の準備をする、料理を取り分ける、洗い物をするなど様々な手順があり、自分ができることを見つけて率先して動かなければなりません。
ところが、アスペルガーの人は役割分担がはっきりしない中で動くのが非常に苦手なのです。
他の人があくせくと作業をする中、1人だけ何もせずにボーっとしていれば、周りの反感を買ってもおかしくはないですよね。
興味の対象が狭すぎて周りの人と趣味が合わない
アスペルガーの人は興味の対象が狭いと言われており、マニアックな趣味にのめり込みやすい傾向があります。
それは決して悪いことではありませんが、あまりにもマニアックすぎると、やはり趣味の合う人を見つけるのは難しくなります。
その上、興味がないものに対しては一切無関心なので、みんなが知っているような知名度の高いものに限って全く知らなかったりするのです。
そうなると周りの会話についていけず、1人取り残されてしまいますよね。
ADHDの人に友達ができない原因
しゃべりすぎて引かれる
ADHDの人はとにかくよくしゃべります。時には人の話を遮ってまでしゃべる人もいます。
私はあまり自分から話しかけることがなく、表情も固いので、大人しい人だと思われやすいのですが・・・
話し出すとものすごい勢いで話してしまってドン引きされます。
あまりにもすごい勢いで話してしまうと、周りは引いてしまいますね。
あらゆることに対してルーズすぎる
ADHDの人は、時間が守れなかったり整理整頓ができなかったり、あらゆることに対してルーズな人が多いです。
待ち合わせにいつも遅刻したり、他人の家で物を散らかしたりしていれば、さすがに愛想を尽かされてしまいます。
発達障害は友達作りの武器になる?
ここまでは発達障害のマイナス面に着目してきましたが、逆に発達障害の特性がプラスに働くことはないのでしょうか。
友達作りにおけるアスペルガーのメリット
先ほどは、マニアックな趣味にのめり込みやすいことをマイナス面として挙げましたが、裏を返せば「ディープなオタク友達ができやすい」とも言えます。
好きなことに関しては誰よりも深い知識があるので、同じ趣味を持つ人からは称賛されるでしょう。
同じ学校に通っていただけの友達は卒業したら疎遠になることも多いですが、共通の趣味を持っていると友人関係は長続きしやすいです。
アスペルガ―の人には、狭く深く、長く続けられる友人関係を築ける素質があります。
友達作りにおけるADHDのメリット
ADHDの人は、好奇心旺盛でフットワークが軽いため、物理的に出会いの場が多くなります。
さらに、ADHDの人は天真爛漫で明るい雰囲気の方が多く、人に話しかけてもらいやすいです。
ただADHDの人は、最初は馴染めるが、時間が経つとどんどん人が離れていくパターンが非常に多いように思います。
私は大学時代にサークルに何度か入りましたが、結局どこにも馴染めませんでした。
最初はそれなりに明るく振る舞い、学部や出身地など、ある程度決まった話題があるので乗り切れるのですが、仲を深めていく段階で次第に弾かれてしまいました。
ADHDの人は、数を撃つことができるのが最大の長所です。
そのため、その後の関係を築く上で悪いところを改善していけば、多くの友達に恵まれ、むしろ愛されキャラになれる素質があるのです。
また、アスペルガーとADHDに共通して言えるのは、発達障害の人は総じて変わり者でレアキャラだということです。
良くも悪くも珍しいので、そういう人を面白いと思える感性がある人には強烈に好かれる可能性があります。
発達障害者が友達を作るには?
ここからは、発達障害の人が友達を作る方法を具体的に考えてみます。
ネットを通じて趣味の合う人を見つける
マニアックな趣味でも、ネットなら同じ趣味を持つ人に出会える可能性が格段に高まります。
ネット上のやり取りだけでも心の充足感が得られると思いますし、実際に会えばリアルの友達もできるかもしれませんね。(特に女性は注意が必要ですが)
習い事を始めてみる
やってみたいことがあれば、習い事を始めてみるのも手です。
「習い事」と聞くと少し古臭いイメージがあるかもしれませんし、内容にもよりますが確かに年配の方も多いです。
実はそこがメリットで、私の経験上、発達障害の人は同年代の人よりも年上の人の集まりの方が馴染みやすいように思います。
私は大学時代、学部やサークルなど、大学生が集まる場に全く馴染めませんでした。
若者には若者のノリが確かにあり、自分にはマッチしないことを痛感しました。
習い事に来る人は年代がバラバラなので、そういう若者特有のノリが発生しづらいです。
それに年上の人が多い場では、多少やらかしても、まだ若いからと可愛がってもらえる可能性が高いです。
発達障害の当事者会に参加する
発達障害の方同士なら、障害に対する理解があるのでお互いに寛容になれて、リラックスした時間を過ごせるのではないでしょうか。
発達障害ならではの悩みを相談し合うこともできます。
ネットの記事や書籍で発達障害について理解を深め、自分の振る舞いを客観的に見直す
人と知り合った後は、関係を維持する努力が必要です。
発達障害の特性は人間関係に支障をきたすものが多いですが、生まれ持ったものなので、完全に直すのは難しいです。
それでも、発達障害に関する書籍や記事、Youtubeなどで勉強して、自分に思い当たる部分を意識して直すことで、少しは改善することができるのではないでしょうか。
私は前述のように無意識に怖い顔をしてしまうので、意識して表情を作るようにしています。
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以上、発達障害の人が友達を作る方法について解説しました。
発達障害の人が他者を不快にさせないコミュケーションを取るには、様々な事に意識を巡らせなければなりません。
定型発達の人はそれが自然にできるのですが、発達障害の人が他人と一緒に過ごすと、異常にエネルギーを消耗してしまいがちです。
個人的には必ずしも友達は必要ではないと思いますし、友達を作るより1人の時間を充実させることに注力するのもアリだと思います。
当ブログでは、1人でも楽しく過ごせる方法を色々紹介していきますので、そちらも合わせてチェックしてみてくださいね。
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